:タルトちゃん!今日もさ…遊ぼうよ。
:あ…うん、でも…あし…
:よーし!!このボールを魔法で弾いてあの線にぴったり止めたほうが勝ちだからね!
:…まいっか、でも、これタルトに1度も勝ったことないじゃない。
:ぬっは、リベンジリベンジ!!
:そう言って、もう何回負けてるのかな…
:言っとくけど、手加減だけはしないでよ!
:大丈夫なの?
:だってさ、これでタルトちゃんに勝ったら…その、うん。
:?
:ほらいくよ!せーの!!
:えいっ。

……

:だめだ、今日も20連敗だ…はぁはぁ。
:だ、大丈夫?だったら、今度はてかげ…
:それは絶対ダメ!!タルトちゃんに勝ったら…こ、こ、…。
:…そっか、言いたいことがあるんだ。わかったわ。
:でも、今日大丈夫なのか!?
:う、うん。
:?

……

:これで54連敗…。
:む、無理よヌガーの魔力が乱れてるからもうこれぐらいに…。
:そうかもね…、じゃぁ次最後にするか。今度こそ、今度こそ…エイッ
:エィ…クシュン、あ…。

…ピタ。

:勝てた…、勝てた!!
:なんかよくわからないけどおめでとう、それと、言いたいことあるんでしょ?
:うん、あの…ヌガーと、お、お、おつきあいしてください!
:!!……まさか、そんなこと言われるとは思わなかった!!
でも、タルトも、言わなくちゃいけないことが…
明日人間界に行くことになったの、親のお使いだけど長くなるかも。

:え…、じゃぁ…。
:しばらくお別れになっちゃうね。
:う、うぅ…。
:泣かない泣かない、ヌガーって男の子なんだからもうちょっとしっかりしてほしいわ。
お使い終わって戻ってきたら、お付き合いしましょ!!

:タルトちゃん…、うん、わかったよ。
:じゃあ、手をつないで帰ろうか。
:え…。
:ほらほら、タルトと結ばれたいんでしょ?だったら、勇気出さなきゃ。
:う、うん!!

……………

:しかし、タルトちゃんが人間界に行ってから数か月で魔女狩りがおこった。
これで、再会は果たせぬままかと思っていたが、
まさか、人間界で生き延びていたとは思わぬ誤算だったねぇ。
とりあえず、少しは安心したよ
まぁ、彼女はまだ子供だけどね。

:タルトおねえちゃんってまほうのコントロールすごいんですね。
:そうだよ、彼女は天才だ、魔法も、人付き合いも。
:ところで、おじさんだれですか?
:ん?あははあ、これは一番大事なことを言い忘れちゃったもんだ。
タルトちゃんの元恋人のヌガーってとこでいいかい?

:こいびと…うん。
:なんか、変なおじさんに付き合わされたこと誰にも言わないでねぇ。
ま、最近変な噂あがっているし。じゃあね、お嬢ちゃん。


……

:バカ…、でも、覚えててくれてたんだ
でも、再会するときは、このままでいいのかしら…ん!?

:タルトおねえちゃん、今日もクーヘンとべんきょうするんでしょ?
:そ、そうね。じゃああっちで。
:うん!