:コスト削減のヒントを得に人間界の電気街に降りてみましたが…、
これは異様な光景ですね、奇抜な衣装で何とやら。


…モエモエキュン!

:人間とはわからないものですね…。
さて…ん?天使喫茶…人間界の発想にはある意味頭が下がりますね…。
しかし天使喫茶…ですか、少々落ち着けるかもしれませんね。




店:ようこそおいで下さいました、我らの天界へ!
:フ、フハハハハハ!なるほど、そういう雰囲気なのですね。
気に入りましたよ。

店:あ、あ、ありがとう…ございます。



:うむ、雰囲気を見る限り、人間の考える天使の構図そのままという
感じがしますね、仕方ないことだろうとは思いますが。
しかし、どことなく私たちの地の雰囲気は汲み取れる、不思議ですね。
ん…あれは魔女、まっすぐここに向かっています…か。
…なんと言いますか、まぁいいでしょう。
しばらくここを利用させていただきます…カッ。




:ご主人様、住所からここのようですね。
穎:何度も取材でここ近辺は来てるけど、やっぱりちょっと慣れないかな。
でも、今日も取材だから頑張らないと。
:はい。



店:…ようこそおいで下さいました…我らの天界へ。
:!?
穎:お決まりのあいさつですね。
:それにしても、ちょっと元気がないような…
穎:大丈夫、中に入ればちゃんとしてるって。
すいません、今日取材すると連絡しました天野ですけど、店長さんは…?
店:………
穎:もしもし?
店:…今、お呼びします。
:…、ご主人様…やっぱり何か変です。
穎:気のせいだって、グラニテも最近働きづめで疲れてるんじゃないの?
:いえ、そんなことは…。

………

穎:今日はありがとうございました、グラニテ、行こう。
:は、はい…

ササササ

穎:ちょ、これはいったい何のつもり!?
:久しぶりに派遣された魔女5人のうち、
4人がどこかの会社の編集部で働いてるというのは聞いたことがありますが、
そのことは本当だったようですね。
しかも、そのうちの一人が高貴な印象を持っている…
まさに、僥倖…ですね。

穎:な、何言ってるの…え、グラニテ…?
:気を付けてください、あの人本物の天使です。
:察知しましたか、さすがですね。
私たち天界では、あなたのような高貴なものの力が必要なのですよ。
さぁ、私とともに来てもらいましょうか。

穎:バカなこと言わない…で…(バタッ)。
:ご主人様!!
:大丈夫です、彼女にはゆっくり疲労を取らせてあげましょう。
グラニテ…と言うのですか、さぁ、私とともに。

:……!!

ガバッ

:な、なんと。
銀:へっ、グラニテちゃんを連れてかれると困る人はいっぱいいるんでね。
おとなしくしやがれってんだ!
:…フハハハハ、二重人格というわけですか、これは想定外でしたね。

ガチャ

銀:タマ飛ばされたくねぇならおとなしく消えろ。
:フッ、物騒なものを所持していますか…仕方ありませんね。
今回はあなた方の勝ちという扱いで、私は引きましょう。
しかし、あなたのような高貴な方は価値があります、
またあなたの前に現れて誘いに来るでしょう、その時まで。




銀:大丈夫かい、グラニテちゃん。
:銀二さん…ありがとうございます!
銀:礼にはおよばねぇよ、でもさ天使ってどうもグラニテちゃんに絞ってきてるのが
否定できない状態になった気がするじゃないか、でもその時はオレが何とかするからよ。
ま、補償とかはできないけどさ。
:グラニテ…うれしいです!

………

コンコン

:…またあのバカですか。
:失礼。
:…はっ、あなたは。
:かの高貴な魔女について知っている子がいると聞きましてね。
:高貴…、えっと、もしやグラニテのことを…
:確かそういう名前でしたね、実は先日その魔女と偶然接触しましてね。
:!…横取り…でございますか?
:いえいえ、彼女のデータを調べているとのことで少し提供していただきたいのですよ。
:…いくら幹部のオードヴィー様とて、わたくしの貴重な情報をお教えすることはできませんわ。
:やはりですか、仕方ありませんねまたお会いしましょう。
:…偶然…ね、あの子はわたくしの最高の獲物ですわ、誰にもジャマはさせませんわよ。