:…魔力が他人よりないとはいっても、
それなりに役立てる魔法があるかなとは思って図書館には来たものの…
文献多すぎ!!

:あっらぁ?確かキャンベルさんでしたかしらぁ。
:…この変な語尾ののばし方…、やっぱりムスカディーヌか。
あなたも何か調べものをしに来たの?…なんかウキウキしてるわね。

:わかっちゃいましたぁ?特別にぃ下界への通行を許可されたのぉ。
:ふーん……、はぁっ!?下界って、あの人間界よね。
:そうよぉ、人間界なのぉ。
:…そういえば、今人間界に行ってる子たちとは面識あるって聞いたことあったけど
まさか心配になってわざわざ行くわけ?

:半分はそうなのぉ、でもトルテさんたちは下界の修行の真っ最中だしぃ
成長を見届けるのもいいんじゃないかなって思ってぇ。

:あー、もうそんなに経ってたの。
:だからぁ、陰からこっそり見守れるようにぃ
人間界のファッションを調べに来たのよぉん♪

:あー、あくまでこっそりか



:そういえば知っているかしら、シュー様が先日行った人間界のこと。
:えぇ?何か大事でもぉ?
:どうも最近そのトルテたちを天使が狙ってるとか狙ってないとか。
シュー様の話だと、大胆に人間を洗脳させてまでやったって。

:うーん…、魔女狩りの時のことは聞いたことないからわからないんだけどぉ
物騒な世の中よねぇ。

:それで済ますのもある意味ムスカディーヌね。



:キャンベルさんは、今何をされてるのぉ?
:大体ポンヌの見張り役。
:そのポンヌさんってどんな子なのぉ?
:魔力で駆動する機械動かして何かやっているわ…、あまりにもやってることがぶっ飛んでるけど。
そのせいで、ティラミスも妙な影響を受けてるし、カプリスに対しては…。

:対してはぁ?
:言うだけあれだけど、天使ごっこよ。でもやってる本人がワイワイしてるからあれだけど。
:いいわよねぇ、子供たちが元気に遊びまわっているのってぇ。
:…あなた、そういうところ見るのが好きなのね。まぁキャンベルも嫌いじゃないけど。



:よし、ファッションも調べたことだしぃ、早速着替えてみますかぁ。
:え、ここで着替え?………え。
:この格好なら下界に行っても怪しまれることないわよねぇ。
:…あ、あの…ム、ムスカディーヌ?
:じゃ、キャンベルさんまた会いましょぉ。
:……いや、見るからになんか怪しい…ほんとに怪しいって…行っちゃったよ。
しーらないっと。