:…そうですか、そういうところもあってなんですねー。
:しかし、こんなロングインタビューなんて初めてですよ、
ゲームサウンドの外注で人気得たとはいえ。

:よっ、人気者!
:沙恵、そう茶化さないで。
:だって、ウチのインタビューちゃうんやからさ茶化したくなるわ。
:結構、仲いいんですね。
:そ、そう見えますか?お世辞ですよね。
:結構編集部の中でもこういう関係の人がいたりするんで。
:あ、それ言えとるわ。
:は、はぁ…。



:しかし、よくこんな立派なスタジオを用意してくれましたよね。
:ああ、ここはねバンドのメンバーの所有なんですよ。
:そういえば、度々バンドのことは話してましたが、そうなんですか!!
:うん、大崎優実って言って東京の大会社大崎グループの会長令嬢なんですよ。
:え、ええ!?
:優実が入ってから、まるっきり環境が変わってしもうたといっても過言ではないで。
ちゅうか、あいつの性格ちょっとどうかしてるし。

:性格のことはいいのよ、とにかくそのおかげで
ちょっとは楽に副業ができるかなとも思えたりしたけど。

:ほんまやな。
:ということは、その大崎さんが加わってから生活そのものが変わったと?
:まぁ、ここまで大盤振る舞いしなくてもよかったんですけどね。



:ちょっとごめん、さっきからずっと気になっていたけど、あの子…魔女でしょ。
:えっ、そ、その通りですけど…なんで魔女のこと知っているんですか??
:私にもね、魔女がいるの。
:えーーーーーーーーーっ、確かに魔女がいっぱい来たことは知ってますけど、
福岡にも来てたんですか!!

:うん、うちの魔女はカヌレちゃんっていうんだけどお留守番させちゃったからなー、失敗した。
繭;あー、あまり気になさらずに。
:あーうー。
:それで、玄関で競馬新聞を読んでいる女の人いたでしょ。
:ええ。
:あの人エンジェルガード、ちゃんと仕事全うしてるのかしらね。
:相当のギャンブル好きやな、あいつは。
:…もろに人間界にはまってるんですね。

ガチャ

:全うしてるんで気にしないの!!!

バタン

:…ハハハ。



:そういえば、マカロンちゃんは髪で目が見えないけど私たちが見えているのかしら
:そういえば、私もマカロンの瞳をはっきりとは見たことなかったわ。
:えっ?
:えーとー。
:うち、昔やってたヴィジュアル系のバンドでメカクレドラマーやっとったけど、
ありゃ酷だわ、ほとんど周りが見えやしない。ほとんど感覚やねん。
長くその髪型みたいだから心配しとらんが、大丈夫なんか?マカロンちゃん?

:うーんー、大ー丈夫ー。みんーなー見えてーるー。
:もしかしたらこれも魔力なのかな…
うーん、今度のCDのジャケットみんなそんな髪型で撮ってみようかしら。

:彩子、極端なことするなぁ…、でも意外と面白いかもな。
:…ハハ、あ、お互い魔女のご主人様だし、メアド交換しない?
:うーん…、わかりました、そういうことなら。
:佐倉さんはご主人様の先輩だし、いろいろ知りたいこともあるからね。
:それはもう、ほっんと大変ですよ今度会いましたら教えてあげますよ。
:助かる!!



:早速、持ち帰ってインタビューの確認してきます、
掲載が決まったら追って連絡するんでよろしくお願いします。

:ありがとうございます。
:ほんと、お疲れ様で…

ガチャ

:インタビューーーーーーーーーーーーーー♪
:!?
:来おったわ…。
:今日、私のバンドのインタビューに来るんでしょ??
:もう終わっとるよ、それにあんたリーダーちゃうやろ、それにインタビューは彩子個人!
:え…、インタビューされないコンプレックスー!!
:始まった…
:もう知らん!
:え、な、何が起こってるの!?
:あーうー…あうっ!
:…魔女だ、もう何も怖くない!!
:いろいろ取り違えてるし…。
:あーにゃー!!
:ちょっと、マカロンに何する…って…、きれいでつぶらな瞳ね。
:ほんまやな、かわいい。
:…ほんとだ。
:じーーーーーーっ。
:…あー……うー。
:…つぶらじゃないコンプレックス。
:ええ加減にせい。