:ポンヌにつられて久々に宮殿の中に入ってはみたけれど、
やっぱり広いよね、ここ…はぐれちゃった。

あ、この部屋誰かいるみたい…、表札…かな、『カルーア』…
っと、魔法の練習中ね…、静かに覗いてみよう。
うわぁ…、かなり強い魔力感じる…、けどここまで強いと暴発しないかな…
それに、あの羽根は天…白と黒ってまさか…

:きゃっ!!

ドゴーン

:うぉっふ!!…やっぱり暴発した…。
:!!、そ、そこに誰かいるの!?
:(気づかれちゃったみたい、仕方ないか…)
うわはは…、これはかなり派手にやったのね。

:だ、だれですか!?
:まず、この風景をどうにかしないと、それっ。
:…すごいです、部屋の内装を完全に復元できるなんて。…じゃなくて、あなたは?
:私はタルト。ところで…、唐突だけどその白と黒の羽根は…。
:え、この羽根…見世物じゃないんですけ…ど……それに私は見ての通り天使で…えっ!?
:2つの力の中間の状態だと、計り知れない力が出ることは私もよく知ってるの。
だって私も、魔女と天使の混血種、ハーフだから。

:え!…でも、それにしてもずっと魔女界にいたわけじゃ…。
:やっぱり同じような考え持っているみたいね。そ、魔女狩りの混乱の中人間界に潜んでいたの。
:そうだったんですか…
:…ずっとこの格好だとそのうち周りがざわつきそうだから、魔女の格好に戻るね。
魔力のコントロールなら、私も手伝えることがあるかもしれない。
むしろ、これが一番大変なことね、私のように天使と魔女の力が別々に切り替えれるようになれば最高ね。

:は、はぁ…ありが…とう?
宮:(またカルーアのところで爆発が起きたのかしら…ね)
:あ、誰か来たみたい。また、どこかで会いましょうね。
:あ!ちょ…っと…、行っちゃった…。
宮:?、あの子誰かしら。
あら、爆発起きたのかと思いましたけど、部屋はすごい綺麗ですね…?
それにカルーア、あなたのその顔、何かいいことでもあったのかしら。

……

:宮殿に入っていきなり、はぐれるなんてタルトらしくないじゃん。
:ご、ごめんごめん。あ、ここの宮殿って、住んでる人って結構いるのね。
:ん?何言い出すんだよ。この宮殿、天使が住んでるって噂でもちきりなんだよね。
キル…なんだっけ、まぁ、天使が留学生としてきてるとからしいし。
なーんか裏あるとは思うけど、それがどうしたん?

:あ、なんでもない。
:…変な奴。