:ティラミス、ちょっとゴミたまったからおねがいね。
:あ、はーい。
:あれティラミス、それは?
:人間界の修業が始まって結構経ったよね。
:うん、特に変なことないみたいだけど?
:ティラミスね、もっと人間界のことを知りたくて
ポンヌに頼んで人間界の教科書を取り寄せたんだ!

:あらあら、相変わらず勉強熱心だね。
:さっき、ポンヌにこの本見せたんだけど、
なんか、ティラミスが習った歴史とずれが生じてるって…そんなこと言ってるんだよね。

:えーっと、なんのこと、だっけ?
:ジュレ姉さんがそんなこと言うのも珍しいね。
:アハ、アハハハハ…。
:…。
:そ、そんな知りたそうな目で見ないでよ。
:……。
:これ、知っちゃうと人間界のこと嫌いになっちゃうかもしれないよ?
:………。
:アハハハ…ハハ…。仕方ないか。
実はね、あの事隠してるんじゃないかな。

:魔女狩り?
:そうそうそう、魔女狩り…ってなんでティラミスが知って…
あ、そこに書いてあったのね。

:読んでて一番に目についたから今開いてるけど、
人間界が西暦で2000年代だから…これって800年前?

:こっちだと7000年ぐらい前になるかな、その時から閉ざしてるって評議員の人から聞いたことがある。
内容としてはそこに書いてある通りなんだけど、本当にひどかったんだから。
ジュレは、修行後のことだからとくに何もなかったけど。

:それじゃ、姉さんは…。
:ううん、そのあと、極秘かどうかわからないけど時期を見て調査してたみたいなの、
その時一人だけ戻ってこれなかったのがあの子なの。

:え…?
:ごめんね、ジュレいつかはティラミスに言いたかったことなんだけど
あまりにも熱心に人間界のこと知りたがるから。

:ジュレ姉さん…。

:おーい、ティラ。
:あ、ポンヌ。
:あらあら。
:ちょ、ふ、二人してなに神妙になってるんだよ。
ちょっと一人じゃカバーできないものが出ちゃったから、ティラ手伝って!

:あ、ごみ出してから手伝うよ。
:じゃ、急いでよ!

:…。(これから先、もしかしたらティラミスも人間界に行くかもしれない。
もしあなたが生きていたら、その時は姉としてティラミスを守ってあげてね。
ティラミスは絶対あなたを信じてるからね。)


:あー、ティラだけじゃ不安だから、ティラ母!こっち来て!!
:え、しょうがないねー。